相続調停を解決した方法

以前、相続問題が裁判所の民事調停迄こじれた案件のご相談を受けました。一家のご主人がお亡くなりになり、奥様と成人のお子様お二人が残されました。その方のご自宅がご主人側の実家で、相続登記がされた後でご主人のご兄弟が相続分の請求をされてきたということです。私はお子様の方から相談を受け、アドバイスをする立場でした。ご兄弟の要求は、所有権を兄弟全員の共有にして売却をするというものでした。調停もその方向での解決に向かっていました。そこで私は税金のお話しをしました。奥様の名義のままなら①売却についてはそこにお住まいの方の名義で売却すると、居住用財産の3,000万円の控除が適用となり譲渡所得税もかからない。②ご兄弟の共有となると、ご兄弟はお住まいではないので売却益に対してそれぞれの取り分び所得税が課税される。③売却後の現金での相続は基礎控除で相続税ががかからない。というアドバイスをして、ご兄弟側の弁護士に伝えました。結果として法定相続分として売却金額の半分は奥様のものに、残りの半分をお子様2人とご兄弟3人の5人で5等分して受け取ることで和解しました。実は、この土地は当時私が在籍していた会社にお譲りいただきました。ただ買い取る、ただ売却するだけではなく、その背景もお手伝いすることは大事で当然のことです。関係者全員がHappy Endにできた事例です。

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